大阪市西区新町と神戸六甲道のトータルビューティーサロン「ANDONA」がお送りするブログ

リンパの働きと免疫について

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ホメオスターシスを調節する器官の一つ、免疫系の主役であるリンパと内分泌についてみていきましょう。

  • リンパ組織とリンパ循環
  • リンパの滞りが引き起こす未病
  • 体温と免疫力
  • 免疫細胞とよばれる白血球のはたらき
  • ホメオスターシスとは
  • 穏やかでゆっくり 体内環境の見張り役 内分泌系

1.リンパ組織とリンパ循環

リンパ組織とは、リンパ球が集まったもののことをいう。体内を流れる毛細血管から漏れ出た液体成分は、細胞間をみたす間質液となり、この間質液を回収し血管へ戻す役割をしているのがリンパ管である。
リンパ管内を流れる間質腋のことをリンパ液(リンパ)といい、血漿成分や体内の免疫機能を担うリンパ球などが含まれる。リンパ球は常に血流とリンパの流れに乗って全身をパトロールし、必要があると免疫機能に関与して役割をはたす。
細い毛細リンパ管は合流し太いリンパ管となり、静脈と同じような弁をところどころに持ちながらリンパの逆流を防いでいる。
リンパの流れは血流に比べ緩慢で、筋肉の収縮や呼吸時の横隔膜の収縮、マッサージなどの外部からの圧によって循環する。
リンパ管は静脈と隣り合って走行していることが多く、リンパ管は静脈と成分のやり取りをしながら流れている。

細い毛細リンパ管は合流し太いリンパ管となり、静脈と同じような弁をところどころに持ちながらリンパの逆流を防いでいる。
リンパの流れは血流に比べ緩慢で、筋肉の収縮や呼吸時の横隔膜の収縮、マッサージなどの外部からの圧によって循環する。
リンパ管は静脈と隣り合って走行していることが多く、リンパ管は静脈と成分のやり取りをしながら流れている。

右上半身からのリンパ管は合流し右リンパ本管となって右の静脈角(鎖骨下静脈と内頚静脈の合流する部分)へ注ぎ込まれる。
また、腹部内臓を含む下半身のリンパが集まった腸リンパ本管と左上半身からのリンパ管は合流し、胸管となり左の静脈角に開いている。
リンパ管には静脈と同様に浅(せん)と深(しん)の2種類あり、浅リンパ管は全体の70%を占め、深リンパは30%の割合を占める。
浅リンパ管は皮下静脈と同じ方向に走行し、深リンパ管は筋肉や内臓付近の血管に網目のように取り巻くように伴走している。
深リンパ管は分岐や結合を繰り返し、浅リンパ管とも結合しながら胸管や腋窩リンパ節へと合流していく。
ANDONAのトリートメントでは浅リンパのみならず深リンパまでアプローチするために、筋肉をほぐしながらしっかりとした圧で施術していく。


リンパ節はリンパ管の途中に挟まるフィルターの役割をはたす。
リンパ節は全身に約600箇所あり、最終的に静脈に注ぎ込まれるまでの間に複数のリンパ節を通過する。
リンパ液を流れる異物(老廃物や疲労物質など)は、そのリンパ節で一旦せき止められるので、放置しておくと蓄積しリンパの流れが滞りやすくなる。
主要なリンパ節が全身に数か所あり、ANDONAのトリートメントでは深リンパにアプローチするだけではなく、老廃物が蓄積したリンパ節を意識しながら詰まりを取り去るように施術していく。

2.リンパの滞りが引き起こす未病

リンパの流れが滞ると、身体の外部から侵入してくるウイルスを処理しづらくなり、また体内の老廃物や疲労物質である乳酸などを排出しにくくなるので、様々な未病を引き起こす。
そして未病を放置すると、やがて体内器官の機能が低下し病気へと発展する。


未病とは病気になる手前の状態のことで、「自覚症状はないが、検査では異常がある状態」と「自覚症状はあるが、検査では異常がない状態」を合わせたもののことを言う。
リンパが滞るとその様々な未病の症状を引き起こし身体に不調が生ずる。

浅リンパが滞ると… ⇒しみ、しわ、たるみ、水いぼ、むくみ

深リンパが滞ると…  ⇒筋肉疲労、だるさ、傷み、腫れ、麻痺、冷え、不眠、内臓機能低下

  • 耳の前後にある耳(じ)介(かい)リンパ節→耳鳴り、難聴
  • あごの裏の奥まったところにある顎窩(がくか)リンパ節→二重あご、顔のたるみ
  • 足の付け根の中央にある鼠頚(そけい)リンパ節と膝の後ろにある膝下リンパ→足全体のむくみ、セルライトの原因、ヒップのたるみ
  • 鎖骨の下にある鎖骨下静脈→肩こり、首こり、顔・腕のむくみ
  • わきにある腋窩(えきか)リンパ節→肩こり、首こり、腕のむくみ
  • 骨盤上部の内側にある腸骨リンパ節→腰周りの太さ、子宮や卵巣の病気の原因、腸機能の低下

3.体温と免疫力 低体温で免疫力が下がるしくみ

一般的に、健康な身体の人の平熱は36.5~36.9℃と言われているが、近年、平熱が36℃を下回る低体温の人が増えている。
人の体温は1℃下がると約30%も免疫力が下がると言われている。なぜ低体温が起こってしまうのか?

体内の免疫力をつかさどる白血球は、いつも血管内を流れ体内をパトロールし、異物(ウイルスなど)が見つかるとすぐさま戦って身体を外敵から守ってくれている。
しかし体温が下がると血行障害がおこり、外敵が侵入してきた現場に集まりにくくなり、外敵に負けて発病しやすくなる。
また体内で発生するがん細胞に対しても、白血球が攻撃し死滅させてくれているので、低体温の状態になることで体内パトロールが行きとどかず、がん細胞の増殖をストップさせることができなくなる。

そもそも低体温が起こる原因として第一に挙げられるのが、筋肉量の低下である。
人間にとって筋肉は、熱産生する最大の器官であるが、昔に比べ、家電や乗り物の充実した現代のライフスタイルでは明らかに運動量も減っている。
また、エアコンによる冷えの増長も原因の一つと考えられている。
身体を冷やしてしまう事で血管が収縮してうっ血状態が続き、全身すみずみまで血液が行きわたらずに悪循環に冷えが悪化してしまうのである。

まずは免疫力を上げるためには、冷えから身体を守るための工夫をしながら、適度な運動などで筋肉を鍛えたり、定期的なトリートメントなどで筋肉をほぐしたりして柔軟にしていくことで、血行とリンパの流れを促進し維持することが大切なのである。

4.免疫細胞とよばれる白血球のはたらき

全身の血液は、成人男子で約5リットルほどで、全身を約1分間で循環している。
血液は液体成分である血漿が55%、細胞成分である血球が約45%から成っている。
新しい血球は骨髄で作られ、赤血球・白血球・血小板に分けられる。主に体内の免疫機能に関わっているのが白血球で、常に体内をパトロールし病原体の侵入を警備している。

白血球は、顆粒球・リンパ球・単球と大きく3種類に分かれる。身体の免疫機能全般を担うリンパ系の主役であるリンパ球の他に、初期段階の防御として血液中の顆粒球と単球が活躍する。この白血球のはたらきは、非特異的防御機構と特異的防御機構の2段階に分かれている。


非特異的防御機構
まず、体外から侵入してくる異物(抗原)を皮膚や粘膜で防御し細菌の増殖を抑える。
そしてそれでも体内に侵入してきた場合は、炎症反応を起こし血管を拡張させて白血球が集まり、抗原と好中球が戦う。好中球でも手が負えない場合、登場するのが大食細胞(別名マクロファージともいう)である。
大食細胞は、抗原を選ばず戦って相手を貪食(細胞内に取り込み消化すること)してしまい、死滅してしまった好中球なども一緒に貪食する。

特異的防御機構
特定の病原体を記憶して攻撃し身体を守ること。主にリンパ球を中心とする免疫反応のことをいう。


①細胞性免疫
T細胞が中心となって病原体を攻撃させるしくみのこと。
T細胞は言わば免疫システムの司令塔で、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、サプレッサーT細胞に分かれ病原体への攻撃に備える。
大食細胞はNK細胞と共に病原体(抗原)を攻撃する。
大食細胞はその抗原を消化し取り込むと、特徴をヘルパーT細胞へ提示する(抗原提示)。
ヘルパーT細胞はサイトカインと呼ばれる化学物質を分泌し、大食細胞やキラーT細胞を活性化し抗原をもっている細胞を攻撃し破壊する。


②体液性免疫
B細胞が中心となって抗原の攻撃を阻止するしくみのこと。
ヘルパーT細胞は、大食細胞から抗原提示を受けてその特徴を読解分析し、その特徴にあった抗体を産生するようB細胞に指令を出す。
B細胞は1種類の抗原に対して1種類の抗体だけを作る。
そして、再び同じ抗原が体内に侵入してきたらすぐに抗体を作れるよう、特徴を記憶する。
この時サプレッサーT細胞は、B細胞が抗体を作りすぎないように調整する。
侵入してきた異物に抗体が付着すると、「これは異物である」とすぐさま認識され、速やかに大食細胞に貪食されてしまう。
そのため、最初に体内に侵入してきたときのように増殖することができず、それによる身体の障害も少なくて済むのである。

5.健康を維持するホメオスターシスとは

人間の身体は、取り巻く環境が変わったりストレスがかかったりしても、体温調節や血糖値の調整など人間が生きていく上で重要な機能を常に正常な状態に保とうとする。
この仕組みをホメオスターシス(恒常性)という。
このホメオスターシスを支えているのは免疫系、神経系、内分泌系の3つの調整システムである。
神経系と内分泌系は常に体内の環境を調節し、適応していくように働いている。
しかしそれがうまく働くためには、外部からのウイルスや細菌などの侵入を阻止したり、体内で発生するガン細胞などを破壊する必要がある。
それを行うのが免疫系である。
この3つのシステムは、神経系の中枢であり内分泌系の中枢を支配している視床下部と深く関わって、互いに連携をとりながらホメオスターシスを維持してくれているのである。
ANDONAの深リンパアロマトリートメントは、免疫系に大きく関わるリンパ循環を促進すると同時に、体内の健康を自動調整する神経系と内分泌系をアロマセラピーの力でサポートしてくれる。

6.穏やかでゆっくり 体内環境の見張り役 内分泌系

内分泌系は、ホルモンと呼ばれる生理化学物質によってホメオスターシスを維持する調整システムの一つである。
内分泌系のはたらきは神経系に比べ非常にゆっくりで、1ヶ月単位やそれ以上の長い時間をかけて体内を調整している。
ホルモンを作る器官を内分泌腺といい、産生された特定のホルモンは血液中を通って目的とする標的器官に運ばれ、標的細胞にのみ作用する。

ホルモン分泌を統括して調整しているのが視床下部である。
そもそも視床下部は摂食・性行動など本能行動の中枢で、体温調節や消化・吸収などをコントロールする自律神経とも深く関わっている。
血管と神経で下垂体と密に連絡し合って、下垂体からのホルモン分泌を調整している。
また視床下部と下垂体はストレスや精神状態の変化の影響を非常に受けやすく、過度のストレスを抱えることは自律神経やホルモンバランスの乱れとして大きく影響する

ストレスによって視床下部に負荷がかかると、交感神経が優位になりやすく血管が収縮したり筋肉が緊張するなど全身の器官の機能に変化が生じる。
同時に副腎髄質系が刺激され、アドレナリン、ノルアドレナリンというホルモンが血液中に分泌される。
それらのホルモンが全身を循環し作用することによって、血圧上昇、心拍増加や血糖上昇などがおこる。
ストレスがかかった状態が長時間続くと、交感神経が優位な状態のままになり、血行障害や筋肉疲労が起こりやすくなる。